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【考察】音ゲーの上手さと運動神経や頭の良さ、関係ある?

音ゲーの上手さと知能や運動神経との相関について考察しました。

なぜこんな記事を書いたかというと、私自身が音ゲーで上達の限界に達してしまったと感じ、どこに原因があるのか知りたくなったためです。

プロセカを基準に難所の区分をしています。
プロセカは「流れるノーツ」「体を素早く動かす」といった基本要素でできた王道の音ゲーです。
私の知る限りでは特殊なノーツも存在しないため、他の音ゲーをプレイしている人にもある程度は参考になるはずです。

ゲーム「プロセカ」のロウアーという曲の譜面
プロセカよりロウアー

※この記事では「頭の良さ」を認知能力と定義しています。

結論

音ゲーの上手さと運動神経や頭の良さ、関係ある?→あります

ただし、運動神経や知能が高いからといって必ずしも音ゲーが上手いとは限らず、逆もまたそうです。

詳しく見ていきます。

音ゲーの「心・知・体」→「技」

音ゲーの上手さは何で決まるのか?

  • 経験
  • 「音ゲー大好き!」という情熱
  • メンタルの強靭さ
  • 頭の良さ
  • リズム感
  • 運動神経
  • フィジカルの適性

などが複雑に絡み合って上手さや上達スピードが決まります。

何より重要なのは、練習を繰り返し経験を積むことです。心理学者エリクソンによる「10000時間の法則」は有名ですね。高度な技術を習得し、その道のエキスパートになるには膨大な練習量が必要だと言われています。

しかし、同じ量の練習をこなしても、上達の速さには残酷なくらいの個人差があります。これは才能の差だと言うほかないでしょう。

長時間飽きずに練習するのも才能の一つですが、ゲームに対する情熱認知能力運動神経なども同様です。

フィジカルの適性は、音ゲー向きの体質=プレイにより体を壊さない体質を意味します。
スポーツ選手でも、体の柔軟性に欠ける人は、いくら器用でもケガのリスクが高くなり、ケガをすると治癒までの期間試合に参加できなくなるうえ、最悪の場合引退を余儀なくされることがありますよね。

音ゲーの場合、常に画面を凝視しなければならないため目が疲れます。眼精疲労に陥りやすい人は不利です。
また、手や指先を高速で動かす音ゲーには楽器と同じように腱鞘炎リスクもあります。

当記事では、よく注目されやすい「頭の良さ」「運動神経」に焦点を当てています。音ゲー以外のあらゆる活動のパフォーマンスにも影響する「メンタル」にも軽く触れています。

メンタルと音ゲー | 当然メンタルが強ければ有利

認知機能や運動神経とは違って、日常のちょっとした我慢の積み重ねで鍛えられるのがメンタルです。(例えば、片づけは大嫌いだが1分だけ手を動かしてみる、など。これを繰り返せば忍耐力は確実に高まる。)

ただ、メンタルの強さも認知機能や運動神経と同様、生まれ持った気質によるところが大きいのが現実です。

プレッシャーがあっても安定してプレイできる

「コンボを繋げないと」「AP取らないと」というプレッシャーがプレイ中ずっと付きまとうのが音ゲーです。

リズムが崩れても冷静にリカバリーできる

少しタイミングが遅れた…!と感じても、すぐに立て直せる冷静な人は有利。

一方、焦って型をくずしてしまい、その崩れた型が「クセ」になってクセの修正のために余計なコストをかけてしまうのはメンタルが弱い人にありがちな特徴です。

長時間プレイでの集中力切れを防ぎ、疲労による精度低下を抑制

長時間の練習を重ねたとしても、ボーっと考え事をしながらだったとしたら、練習の効果がありません。

スランプを乗り越えることができる(かなり重要)

練習量とスキル上達の相関グラフ

練習量とスキルは比例関係にはありません。ゲームを始めたてのころがもっとも上達しやすく、しばらくするとスキルの伸びが鈍化。

その後、まったく上達しない、あるいは以前より叩けなくなる状態に陥ります。これがいわゆるスランプです。

スランプ中にゲームをやめてしまう人は多いですが、スランプを乗り越えると、不思議なことに、今まで苦手だった曲が次々にできるようになります

スランプとスキルの急伸、ゆるやかな上昇を繰り返しながら上達していきますが、上達すればするほど自分の限界を突破するまでにかかる練習量も増大してしまいます。

運動神経が高い人は音ゲーも得意?

跳び箱ではコーディネーションのうち、リズム能力が特に重要という説明

日本予防医学協会によるコラム「運動神経の鍛え方」は、一般的にいう運動神経にかかわる能力「コーディネーション能力」について、次の7つを挙げています。

能力の種類説明
リズム能力動きをまねしたり、動くタイミングを上手につかむ能力縄跳びでタイミングを合わせて飛ぶ
バランス能力重心の移動があっても姿勢を正しく保ち、崩れた姿勢を立て直す能力片足立ちする
変換能力まわりの状況に合わせて、素早く動きを切り替える能力運転中、動物が飛び足してきたのでブレーキを踏む
反応能力刺激に対して素早く、正確に対応して運動する能力信号が青になったらすぐ歩き出す
連結能力単一の動きを同調させスムーズに体を動かす能力水泳で手足を動かし、息継ぎする
定位能力相手や自分の位置関係を正確に把握する能力飛んできているボールと自分の距離を把握
識別能力道具などを上手に操作する能力紙コップとダンベルで持つときの力加減を変える

(「能力の種類」「説明」は運動神経の鍛え方 | 日本予防医学協会から引用、「例」は筆者による。)

一方、運動神経と関係のありそうな音ゲースキルは以下の通りです。

目と手の協応(手眼協調)見た情報に素早く反応して正確に手を動かす
反射的な反応速度ノーツやビートに即座に反応する力
リズム感音楽的なタイミングを正確にとる能力
指・手首の動作制御細かく正確に動かす器用さ(特に高難度)

運動神経と音ゲーの相関のポイント

運動神経の要素音ゲーとの関連
リズム能力△※1
バランス能力×
変換能力
反応能力
連結能力
定位能力
識別能力(スマホ音ゲー)※2

運動神経の良さと音ゲーの上手さはある程度の相関がありそうです。
運動と音ゲー、どちらも「自分の思った通りに体を動かすこと」が求められますからね。

例えば、サッカーであれば、

  1. ボールと自分の位置関係の把握(定位能力)
  2. 相手の動きを視認(反応・変換能力)
  3. ボールを蹴る(識別能力)

というように、複数の能力が折り重なることで一連の動きとなります。

音ゲーも譜面の形状やノーツの種類によって複合的にコーディネーション能力が働いていると考えられます。

ただ、運動神経の良さが求められるスポーツで手先のスピードや精度を求められる競技はそれほどありません。スポーツが得意ではあるけれど音ゲーは触ったことがない人に音ゲーをやってもらっても、いきなり好成績は取れない可能性が高いです。

ただし、適切な練習による上達のスピードは、スポーツが苦手な人に比べて間違いなく早いでしょう。

※1 リズム感が成績に影響すると一般に考えられているスポーツのうち、一部のスポーツにおけるリズム感と、聴覚的なリズム感には相関がないという研究がありました。
修士論文ですが、アメリカで開発された使用実績の多い音楽能力尺度を用いており、サンプル数も400人以上と十分な数です。
音楽と連動したスポーツ、(フィギュアスケートやダンスなど)については調査されていません。
参考:http://www.art.hyogo-u.ac.jp/hrsuzuki/students/oka.pdf 岡, 1995

※2 平面に流れるノーツをタップするタイプの音ゲーでの判定。太鼓の達人のようなモノを操作するタイプの音ゲーはこれに限りません。

音ゲーと頭の良さ

音ゲーと認知機能の関係

検査で測定できる能力は次のように分類されます。

  1. 語彙、一般常識
  2. 視覚パズル、図形の法則性など
  3. ワーキングメモリ(数の逆唱など)
  4. 簡単な作業を早く正確に

頭の良さと関係のありそうな音ゲースキルは以下の通りです。 

反応速度素早く正確な入力
視覚・聴覚処理能力音や譜面の認識
ワーキングメモリ譜面のパターンを短時間記憶
注意の分配複数の要素を同時に処理

頭の良さと音ゲーの相関のポイント

語彙、一般常識×
視覚パズル、図形の法則性、空間把握など
ワーキングメモリ(短期記憶とその操作力)
簡単な作業を早く正確に

語彙力と音ゲーの上手さが関係なさそうなのは直観的に理解できます。

「視覚パズル、空間認知、図形の法則性など」ができるならスライドや持ち替えや立体的なノーツが、
「ワーキングメモリ」が高ければ音楽のリズムパターンを覚えるのが、
「簡単な作業を素早く正確に」できるなら認識の初動、全般的なノーツの把握が得意になります。

プロセカにおける「難所」の分類と運動神経・頭の良さとの関連

プロジェクトセカイ攻略Wikiを参考に大まかに分類。運動神経≒運動制御

下記の表中のプロセカにおける難所の分類を譜面とともに示した

譜面の出所は、以下のとおりです。(2025年8月現在のレベル表記)

  1. 再生(Maseter Lv26)
  2. 初音天地開闢神話(Expert Lv28)
  3. 夜に駆ける(Master Lv30)
  4. スイートマジック(Master Lv27)
  5. だんだん早くなる(Master Lv28)
  6. patatoになっていく(Append Lv25)
1.スライド抜け
スライド難/トレース難
視覚的な動きの予測
運動制御
2.物量
階段/微縦連/くの字/トリル/乱打
処理速度
運動制御(特にトリル、乱打)
3.認識難
認識難/縦連/極小ノーツ 
処理速度
ワーキングメモリー(特にイレギュラーな縦連)
運動制御
4.フリック難運動制御 
5.リズム難
ハネリズム/変拍子/速度変化/譜面停止
身体的なタイミング感に依存するので、判断が難しい
ただし、「身体的なタイミング感 」に優れていても運動制御が悪ければ正確性が劣る
処理速度(停止譜面の再開)
6.持ち替え・交差 視覚的な動きの予測
運動制御

まとめ

ノーツの認識が得意でも、指の動きに変換し実際に指を動かす力が低ければ、認識したとおりに指を動かせず音ゲーそのものが苦手になりやすいです。

一方、運動神経が良くてもノーツを認識したり覚えたりするのが不得意だと、物量以外の難所が上達の壁になると言えます。

また、音楽におけるリズム感は運動能力や知能から独立した能力なので、運動神経も頭もいい人が必ず音ゲーが上手いとも言い切れないようです。

ありきたりな結論ですが、得意・不得意な要素は人によってさまざまなので、自分の能力の特徴を把握したうえでそれに応じた練習するのが効率的、ということになります。

能力の個人差を踏まえた「効率のいい練習方法」についても検討したいと思います。

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