メンタル不調が回復せず、仕事探しはあきらめた無職です。
今は治療に専念するほかないとはいえ、将来の金銭的なやりくりを考えるとどうしても不安になってしまいます。
そこで、無職でも収入を得られる方法がないかと考え、いくつかアイデアを出してみました。今回はその中でも「eBay輸出」について。
eBay輸出とは?

日本で仕入れた商品(主にアニメグッズ)を、海外の人に販売するビジネスです。これだけで月に何十万円も稼いでいる人もいるようです。
英語が苦手でも、ChatGPTを使えば取引相手とのコミュニケーションや商品説明文の作成が簡単にできます。
eBay輸出の問題点やリスク
アカウントを「育てる」必要がある
eBayで商品が売れやすくなるには、次のような条件を満たしておかなければなりません。
- 定期的に出品している
- 累計出品数が多い
- 販売実績がある
- 説明文がしっかりしている
eBayを始めても、成果が出るまでには時間がかかります。かといって出品数を増やすと、不良在庫を抱えるリスクが高まるというジレンマがあります。
パテントトロールでアカウント停止
アニメやゲームのグッズを出品すると、ある日突然、数十万円もの賠償金を請求されることがあります。事前警告も何もなしにです。これは商標権の侵害を根拠にした請求です。
キャラクターや商品などを生み出した個人や企業が、そのデザインや名称を独占的に使える権利。
なぜ賠償金を請求されるのか?
日本では、メルカリなどで商標登録されたワードを含む中古品を出品しても違法にはならないです。
しかし、アメリカの企業であるeBayでは、アメリカの商標法に基づく規約が適用されます。アメリカでは商標の扱いが厳しく、中古品であっても商品説明や画像に商標登録されたワードが含まれていると、訴訟を起こされるリスクがあるのです。
有名なのは「初音ミク」や「エヴァンゲリオン」。たとえば「初音ミク」の場合、クリプトン社から直接警告が来るのではなく、商標権侵害を取り締まる法律事務所から通告が来るそうです。
以下はピアプロ利用規約の引用です。この項目に抵触する可能性がありますが、それだとメルカリ出品も怒られるはずで、はっきしりたことは不明です。

※こういうケースでは、本来の権利者が間接的に関わっているため、厳密には「パテントトロール」とは言えませんが、eBay界隈ではこの名称が定着しています。
通告を無視した場合、アカウントが停止され、出金ができなくなります。今のところは、日本に訴状が届いた事例は確認されてないようです。
ただし、アカウントが停止されると、進行中の取引はすべてキャンセルされ、発送なども不可能になります。また、eBayから「信頼できないユーザー」と見なされ、これ以降新しいアカウントを作ることも難しくなります。
それでもアニメグッズが出品されるのはなぜか?
出品者は、リスクを承知のうえで利益を得ているのです。

個人的には、「法に触れる行為」と「道徳に反する行為」は必ずしも同じではないと考えています。
たとえば、ある国では内部告発をした政府職員が追われる立場になっていますが、告発の動機が「真実を公にすること」だとすれば、それは私の感覚では社会正義にあたります。
一方、かつて話題になった「漫画村」のような海賊版サイトでは、閲覧だけなら違法ではないとされていましたが、漫画家が受け取るはずだった印税が失われることになります。これはどう考えてもアウトです。(無料で読みたがる層はどうせお金を払わないのだからどうせ印税は入らないんじゃないか、という意見もあると思いますが、将来広告付き無料配信されてそのときに閲覧、作者に広告収入が入る場合もあると想像できます。)
eBayの話に戻ると、日本では中古品の販売が認められているのに、アメリカでは中古でも出品NGというのは、やりすぎでは?と思ってしまうのも無理はない気がします。
※ただし、中古ショップの片隅に眠っているようなコレクター品ではなく、誰かが本当に必要としている商品を横取りするような転売については、やはり許容しがたいです。
関税リスク
報道されている通り、アメリカで関税率が引き上げられました。eBayでは購入者の多くがアメリカ人であるため、出品者にとって大きな痛手です。
送料や関税が高騰すれば、商品を手に取るのを躊躇する購入者も増えるでしょう。
もしeBayを始めるとしたら?
もし始めるとしたら、賠償金を請求されるリスクを避けるために、キャラクターグッズ以外のレトログッズや骨董品などを出品したいと考えています。
ただしそれには、
- 何が売れるかを調べるリサーチ力
- 本物を見極める審美眼
- 壊れないけれど送料を抑える梱包技術
などが必要になります。
試しに「traditional Japanese craft」で検索し、スポンサー以外の出品者ページを見てみました。

どの出品者も数千点の工芸品を出品していました。おそらく古物商か、本気のコレクターです。この分野で勝負するなら、そうした大手出品者たちとの競争になるのは避けられません。
とはいえ、日本の伝統工芸品は長持ちし、デザインもよいものが多いので、海外の人にも喜ばれるでしょう。きちんと利益をだす戦略さえ練ることができれば、挑戦する価値はあります。
以上、eBay輸出の可能性とリスクについての自分なりの整理です。
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