この記事はすべて実話に基づいていますが、管理者や運営団体、筆者の情報に関してはぼかして記述しています。
また、批判的内容が含まれていますが、あくまで私個人の体験であり、すべてのグループホームがこうだと主張する意図はありません。
また、参考写真にややグロテスクな写真を含むため、食事中の閲覧はおすすめしません。
筆者は、双極性障害と自閉症スペクトラム障害を抱えています。
過去に自立のための訓練としてグループホームを利用していたことがありました。そのときの体験談です。
結論 | とても住めたものではない…
構造的欠陥・衛生問題・管理体制の杜撰さのトリプルパンチ。
他の利用者の迷惑行為や、これまでに経験したことのないレベルの害虫ワラワラ状態、その他いろいろで精神的に追い詰められました。
しばらくガマンして利用していましたが、耐えきれず退散しました。
グループホームのスペック

築年数は不明だがとにかく古い。家賃は2万円と、相場の半額程度と激安。
食事サービスはあるものの、筆者は未利用でした。
立地や建物構造から騒音はひどかったです。
住居形態はアパートタイプです。これについては次項で解説します。
アパートタイプの障害者グループホームとは?
アパートタイプとは、入居者が部屋を共有しない住居形態のことです。
それぞれに独立した部屋があり、風呂やトイレも部屋ごとに存在します。この点については、ほかのアパートと変わりません。
稀にネットで、福祉のグループホーム=タコ部屋みたいな噂話が上がりますが、私が入居していたところはプライバシーも自由な空間も確保されていました。
障害者向けグループホームの食事サービスとは?

食事サービスとは、自炊が苦手な利用者に代わって世話人さんが料理を提供するサービスです。
利用にあたって、あらかじめ契約が必要です。また、決められた時間までに食事を取りに行くようにお願いされます。私は食事サービスは利用していませんでした。
ある日の夕方、世話人さんが「あなたのお隣の〇〇さん見てない?」と声をかけてきました。
料理を取りに来ず、ドアをノックしても無反応だったらしいです。
この世話人さんはかなり怒っていました。料理を放置して帰ることはできませんからね。
ルールを守らない利用者のせいで残業を強いられたというわけです。
入居してしんどかったこと

風呂場から前の利用者の大量の髪の毛が!
予算の都合上、掃除は清掃業者ではなく運営者がやります。運営者は忙しいので管理がいい加減です。髪の毛だけでなく、よく見ると天井にびっしりとカビが生えていました。浴槽下はともかく、天井を確認せずに契約したのは私の落ち度です。実家からケルヒャーを持ってきて大掃除しました。
風呂場の汚れに加え、浴槽が窪んでいて排水できないという欠陥もありました。古い水が溜まってしまって不潔なため、真冬もシャワーで済ませていました。
虫が湧く湧く

ヤモリが侵入し、キッチンに排泄物の痕跡をお土産に置いていってくれました。
ドアに隙間が空いており、そこからの侵入ではないかと予想し、隙間テープでガードしました。
しかし、効果はイマイチでした。
あるとき、しばらく帰省するとシンクがう○○まみれでした。
もちろん帰省前にはしっかり掃除していましたよ!
病状が安定していた頃、障害者向けではないアパートの一階に住んでいたことがあったのですが、こんなことは一度も起こりませんでした。
騒音がひどい
壁が薄く、窓周りの防音対策も皆無な作りになっており、上の階の住人と思われる歌声や、トイレを流す音、トラックが通ったときの振動音、登下校中の小学生の声、隣人の掃除機の音が感覚過敏の耳をダイレクトに刺激しました。
隣人の自閉症の人にドアをパンチされる
何度か隣人にドアを殴ったり蹴られたりしたことがありました。
部屋で朝の支度をしているとき、何の前触れもなく、ドゴンという爆音が室内に響き渡る。
はっきり言って、恐怖でしかない。管理者いわく、私に恨みがあったわけではなく、ムシャクシャして、思わず蹴ってしまったとのことです。
隣人にも事情があったのだと思いますが、正直、とても、こわかった。
ドアを蹴った当人には話が通じないと判断したため、管理者に、今度こういうことがあったら警察に通報しますから、と伝えると収まりました。
その他、不安だった点
築年数不明
アパートは見た目にかなりオンボロです。とはいえ、ただ見た目が古びているというだけなら何の問題もありません。本当の問題は、安全性です。
2016年に起きた熊本地震では、熊本県南阿蘇村に立つアパート7棟が震度6強の地震で倒壊しました。
アパートの倒壊により、残念ながら3人の学生が命を落としました。
アパートの建築時期は1981年前後だと推定されており、耐震基準は当時のものを適用していた可能性が高いです。
管理人にアパートの築年数は何年か聞きましたが、管理人は知らないの一点張りでした。
法務局で登記簿をとることも考えましたが、結局その前に退去することになりました。
まとめ

グループホームは福祉サービスの一環として安く利用できるのがメリットです。
しかし、上述したように、ただでさえストレスを溜めがちな精神&発達障害者のQOLを破壊しかねない劣悪な環境のグループホームに当たってしまう危険性もあります。
(ただし、今回紹介した事例はあくまで私個人の体験であり、すべてのグループホームがこうだというわけではありません。)
入居前に中の様子をよく見せてもらって、かなり慎重に利用の検討をしてください。ちょっとでも「なんかこれ、おかしくない?」と思う部分があればやめておいたほうがいいでしょう。
特に、私と同じ自閉症の人の中には、ものを勧められたとき断るのが苦手な特性を持っている人もいるはずです。
断るのが苦手であれば、信頼できる周囲の人に違和感を伝えて、その人に協力してもらってください。
私もそうすればよかったと後悔しています。
一旦入居してしまって、あとで合わないことに気づくと、退去の手続きや引っ越しに大量の精神エネルギーを持っていかれることになりますよ。



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